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AI進化による口座改ざんや架空請求等請求書の偽造等に関する危険性!

2026年10月2日

口座履歴の改ざん・架空請求は重大な問題です
― ファクタリングにおける不正申告の危険性と刑法上の問題 ―

ファクタリングは、企業が保有する売掛債権を活用して資金調達を行う方法の一つです。

そのため、ファクタリング会社が適切な審査を行うためには、売掛債権の存在や取引実態だけでなく、申込企業の事業状況や入出金状況などを正確に確認することが重要です。

一方で、近年では、審査を通過することを目的として、

・銀行口座の入出金履歴を改ざんする
・PDFや画像の明細加工する
・実際には存在しない売掛債権を請求する
・架空の取引先・売上を申告する
・実際とは異なる請求書や契約書を作成する
・偽造・加工した資料をファクタリング会社へ提出する

といった不正行為が問題となる場合があります。

これらは単なる「申込上の間違い」では済まされない可能性があります。

場合によっては、刑法上の犯罪に該当する可能性もあるため、十分な注意が必要です。

1.「少し加工しただけ」でも問題になる可能性があります

例えば、銀行から取得した入出金明細について、

「残高を少し修正しただけ」

「売上があるように見せただけ」

「審査に通れば後から説明するつもりだった」

というケースであっても、提出した資料の内容や改ざんの方法、目的、使用状況などによっては、法的な問題につながる可能性があります。

特に重要なのが、第三者に提出することを目的として文書や電子データを偽造・変造する行為です。

刑法第159条は、権利・義務または事実証明に関する私文書等の偽造・変造について規定しています。

また、偽造・変造した文書等を実際に使用した場合には、刑法第161条の「偽造私文書等行使」が問題となる可能性があります。現在の刑法では、一定の私文書偽造について三月以上五年以下の拘禁刑、偽造私文書等の行使についても同じ刑が規定されています。

つまり、

「作っただけだから大丈夫」

「提出しただけだから大丈夫」

と簡単に考えることはできません。

具体的な犯罪の成否は、資料の種類、改ざん方法、作成者、目的、提出状況など個別の事情によって判断されます。

2.電子データの改ざんも刑法上問題になる可能性があります

現在、銀行明細や請求書などはPDF・画像・電子データとして取得・提出されることも珍しくありません。

そのため、

「紙を偽造していないから問題ない」

という考え方も危険です。

刑法第161条の2には、「電磁的記録不正作出及び供用」が規定されています。

人の事務処理を誤らせる目的で、権利・義務または事実証明に関する電磁的記録を不正に作った場合、五年以下の拘禁刑または五十万円以下の罰金が規定されています。

さらに、不正に作成された電磁的記録を、人の事務処理に使用した場合についても規定されています。

したがって、例えば、

銀行の正式な明細データを画像編集ソフト等で加工し、実際には存在しない入金や残高を記載した資料を作成して提出する

といった行為については、単なる「画像編集」として済むとは限りません。

ただし、実際にどの犯罪が成立するかは、個々の事案における具体的な事実関係によって判断されます。

3.架空の売掛債権を請求することも重大な問題です

ファクタリングでは、実際に存在する売掛債権であることが重要です。

例えば、

「実際には商品・サービスを提供していないのに請求書だけを作る」

「存在しない取引先との売掛債権を申告する」

「すでに支払われた売掛金を未回収であるように申告する」

「取引金額を実際より大きくして請求する」

など、実態と異なる請求を行い、それによってファクタリング会社から金銭を取得しようとする行為は、重大な問題となります。

刑法第246条の詐欺罪は、人を欺いて財物を交付させた場合などについて、十年以下の拘禁刑を規定しています。

また、電子的な情報処理を利用して虚偽の電磁的記録を作成するなどして財産上の不法な利益を得た場合には、刑法第246条の2の電子計算機使用詐欺が問題となる場合があります。同条も十年以下の拘禁刑を規定しています。

4.「実際には売上があるから大丈夫」というわけではありません

注意したいのは、取引そのものが一部実在していたとしても、提出した資料が実態と異なっていれば問題になる可能性があるという点です。

例えば、

実際には100万円の売上がある
↓
審査を通すために150万円に変更する
↓
加工した請求書や口座明細を提出する

という場合です。

「100万円分は本当に売上があるから問題ない」とは限りません。

審査を通過するために虚偽の情報を作成・提出し、その結果として金銭の交付を受けた場合には、虚偽の資料を作成した行為、使用した行為、金銭を取得した行為などについて、それぞれ法的な問題が生じる可能性があります。

5.口座履歴の改ざんは、なぜファクタリング会社にとって重大なのか

ファクタリング会社が提出された銀行口座の入出金履歴を確認する理由は、単に「残高がいくらあるか」を確認するためではありません。

例えば、

・売上入金が実際に発生しているか
・請求書の内容と入金が一致しているか
・継続的な取引が存在するか
・売掛先からの支払いが確認できるか
・他の金融機関への支払い状況はどうなっているか
・申込内容と実際の資金の流れが一致しているか

などを確認する重要な資料だからです。

その資料が改ざんされてしまうと、ファクタリング会社は本来とは異なる情報をもとに審査することになります。

結果として、本来であれば買い取ることができない債権を買い取ってしまうという重大な問題につながる可能性があります。

6.改ざんは「見つからない」とは限りません

PDFや画像などの電子資料については、単に文字を目視するだけではなく、

・文字の配置
・フォント
・文字間隔
・背景パターン
・圧縮状態
・画像と文字の境界
・PDF内部の構造
・作成・更新情報
・ページごとの不整合
・入出金の時系列
・残高計算
・他資料との内容の一致

など、複数の観点から確認できる場合があります。

また、口座履歴については、個々の取引だけを見るのではなく、前後の残高や入出金の流れを確認することで、不自然な点が発見される場合もあります。

そのため、

「画像を加工すれば分からない」

「PDFにして提出すれば大丈夫」

と考えることは適切ではありません。

7.不正が疑われる場合には、追加資料の提出をお願いする場合があります

株式会社西日本ファクターでは、適正な審査を行うため、提出いただいた資料について内容を確認しています。

資料の内容に不自然な点が確認された場合や、申込内容との整合性が確認できない場合には、必要に応じて、

・原本・正式な電子データ
・金融機関から取得した明細
・取引先との契約書
・請求書
・発注書・納品書
・入金を確認できる資料
・その他取引実態を確認できる資料

などの追加提出をお願いすることがあります。

これは申込者を一律に疑うためではなく、実在する取引・債権を正確に確認するための審査上の手続きです。

8.虚偽申告によって失うもの

ファクタリングを利用する目的は、本来、企業の資金繰りを改善し、事業を継続・発展させることにあります。

しかし、審査を通すために虚偽の資料を提出してしまうと、

資金調達の問題だけではなく、信用そのものを失う可能性があります。

例えば、

・ファクタリング契約上の問題
・債権買取後のトラブル
・損害賠償等の民事上の問題
・取引先との信用問題
・金融機関等との関係への影響
・刑事事件として扱われる可能性

など、問題が大きくなる可能性があります。

特に、故意に虚偽の資料を作成し、それを利用して金銭を取得しようとする行為は、単なる記載ミスとは性質が異なります。

正確な情報の提出をお願いします

株式会社西日本ファクターでは、申込者様と取引先様双方にとって適正なファクタリングを行うため、提出資料の確認を行っています。

口座履歴、請求書、契約書、売掛先情報などについては、必ず実際の取引内容に基づいた正確な資料をご提出ください。

もし資料の取得方法が分からない場合や、提出する資料について不明な点がある場合は、無理に加工・編集するのではなく、事前にご相談ください。

正確な情報をもとに審査を行うことが、結果として申込者様の信用と事業を守ることにつながります。

まとめ

口座履歴の改ざんや架空の売掛債権の申告は、

「審査を通すためのちょっとした工夫」ではありません。

その内容や目的、使用方法によっては、私文書偽造・偽造私文書行使、電磁的記録不正作出・供用、詐欺、電子計算機使用詐欺などの刑法上の問題につながる可能性があります。

また、警察庁も架空の事実を口実として金銭をだまし取る「架空料金請求詐欺」について注意喚起しており、2026年5月末時点では架空料金請求詐欺が2,519件、被害額61.5億円とされています。

ファクタリングにおいても、「正確な資料」「実在する取引」「正確な申告」が何より重要です。

株式会社西日本ファクターは、適正かつ透明性のある審査を通じて、お客様の健全な資金調達をサポートしてまいります。